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誘導尋問!

2011.06.08 [ 齋藤 健太郎 ]

たまに裁判もののドラマを観ていると「異議あり!誘導尋問です!」という場面がありますよね。

本当は、日本の裁判でも、証人の人の記憶に従って、話してもらうことが大事なので、原則として、誘導したらダメなことになっています。
「あなたは、Aさんが、~という店で、~時頃、タイヤを盗むところを見ましたね」
「はい」
こんな尋問は、質問した人が話しているだけで、本当のこといっているかわかりません。

最近、田村正和が国選弁護人というドラマをやっていましたが、あれなんかほとんど誘導で聞いています(それ以外にもつっこみどころ満載でしたが)。私が検察官なら異議出しまくりです。
でも、ドラマでは、時間も短いし、まとめてストーリーを話さないとわかりにくいので、そうなっているのでしょう。

なお、日本の裁判、特に民事裁判では、ほとんど誘導で質問されていることが少なくありません。
理由を話すと長くなるのでやめますが、裁判官ではなく、陪審員になれば変わるのかもしれませんね。

判決って紙切れですか?

2011.06.08 [ 齋藤 健太郎 ]

相談者の方は、たまに、「判決が出れば、お金が払われる」と誤解されていることがあります。

判決だけでは、お金は支払われません。
判決を受けた人が、払ってくれればいいのですが、払ってくれない場合には、財産がどこにあるのか調べて、強制執行をしなければなりません。

判決があるからといって、無理矢理、家に入ってお金を持ち出したら、それは犯罪になってしまいます。
これが法治国家の限界なのです・・・。

それを補うものとして、財産開示制度というものがあります。
しかし、強制力があるわけではないので、使えない制度です。
外国では、財産開示を拒むと懲役刑になってしまう国もあるようですが、日本はそういう制度ではありません。

1億円の判決をもらっても、お金が取れなければ紙切れなんです・・・。

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