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転ばぬ先の杖〜遺言という保険〜

2014.07.06 [ 齋藤 健太郎 ]

世の中には「保険」というものがあふれています。
生命保険,火災保険,学資保険,車両保険など,たくさんの種類があります。
日本では,意外に保険の加入率というのは高いのではないでしょうか。むしろ,保険というのは入らなければならないものという感覚があるかもしれません。

保険はまさに「転ばぬ先の杖」であり,何かあったときの備えということになります。

保険の対象となるような事故は必ず起きることではないのに対して,相続というものは亡くなった後には必ず生じるものです。
そして,一定の割合で揉め事が生じます。また,実際にもらうべき人がもらえないという問題が生じてしまうこともあります。
そのようなことが起きる確率がどの程度かは,ある程度見通しも立てられますが,実際には亡くなってから初めてわかるということもあるでしょう。

そうであれば,自分の死後に問題を生じることを避けるために,ある程度の財産があれば,誰でも遺言は作成しておくべきだということになります。実際には,日付,氏名,全文を自分で書いたうえで,印鑑を押しさえすれば,費用もかからずに簡単に遺言を作成することができます。紙とペンがあればできるのです。

しかも,遺言を後で作ろうと考えていても,認知症や病気・事故による高次脳機能障害などになると,遺言を作成する能力がなくなってしまうこともあります。そうなると手遅れです。

私の知る限りでは,遺言を作成している人の割合はかなり低い状況にあります。
皆さん,まだ早い,自分は大丈夫,家族は仲良しだ,お金はあんまりないなどと考えているのかもしれませんが,残された人のことを思うのであれば,生命保険と同様に保険としての遺言を作成しておくのが望ましいでしょう。

ローエイシア家族法と子どもの権利に関する国際会議

2014.07.05 [ 神村 岡 ]

7月3日から5日にかけてのスケジュールで,ローエイシアというアジア太平洋地域の法律家の団体が主催する国際会議が札幌で開催されています。

今回の会議のテーマは家族法や子供の権利で,アジアや太平洋地域の各国の法律家が様々な内容の公演やパネルディスカッションを行っています。ハーグ条約(子供が国境を越えて配偶者の一方に連れ去られた場合に元の国に返還するための手続きなどに関する条約)についてのシンポジウムも同時に開催されています。

その道の第一人者の話を聞くことは,やはり大いに刺激になります。

会議は基本的には英語です。
4日と5日は同時通訳がつきますが,3日は完全に英語で,日本の弁護士による解説講義が別途設けられていました。

私は,札幌弁護士会の国際室の室員として,この会議の実行委員会の一員になっていますので,会場の設営や会議への参加者の誘導など,会議の裏方を担っています。

私は英語はまだ片言しか話せませんが,伝えようとすると何とかなるものですね。
少しは役に立てているのではないかと思います。

明日(今日)は最終日です。
ハーグ条約がらみの模擬調停なども行われるようで楽しみです。


損害賠償金は,原則非課税です。

2014.07.02 [ 小西 政広 ]

たまに聞かれることがあるので明記しておきます。

↓国税庁HP

交通事故等によって,休業し,その分給与から引かれた金額は,休業損害として加害者に請求することができますが,給与として支給されれば所得税が課され,損害賠償として受け取った時は非課税となるんですね。


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