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黒七味

2015.10.30 [ 神村 岡 ]

先日、ロッテリアがポテトの味に使った「京都黒七味風味」という名前が、京都の原了郭という会社の「黒七味」という商標を侵害していたというニュースが流れていました。

ロッテリアは指摘を受けてすぐに販売を中止したようです。

特許庁の検索システムであるJ-PlatPatで「クロシチミ」の呼称で商標を検索してみると、確かに原了郭の「黒七味」という商標が出てきます。
ロッテリアはなぜ一瞬でできる確認作業を怠ってしまったのでしょうか。

因みに、原了郭の黒七味の指定商品は七味とうがらしですので、七味とうがらし以外に黒七味という名称を用いても原了郭の商標権は侵害しません。

とはいえ、七味とうがらし以外には黒七味という名称は使用されないでしょうね。

タダほどこわいものはない

2015.10.27 [ 齋藤 健太郎 ]

たまに親の土地に子どもが建物を建てるということがありますね。
親の余っている土地の上に建てることもありますし,二世帯住宅を建てるなんてこともあるでしょう。
良くあることですので,何の違和感もないかもしれません。

いうまでもありませんが,家を建てるときには,「人の土地の上に自分の建物を建てる権利(建て続ける権利)」というものがしっかりないといけません。
それがなければ,お金をかけて建物を建てても取り壊さなければならなくなります。

親子の場合には,タダで土地を貸すということも当たり前のようにありますし,基本的に建物を建ててしまえば,簡単に追い出すということもできないでしょう。
しかし,ここで気をつけなければならないことがあります。
毎月お金を払って土地を借りる「賃貸借契約」と,タダで使わせてもらう「使用貸借契約」(しようたいしゃくけいやく)とは,全く保護される度合いが違うということです。

たとえば親の土地が競売にかけられて誰か知らない人が競り落としたとしましょう。
そのときに,タダで借りるという「使用貸借契約」しかない場合には,なんと建物を壊して明け渡さなければならなくなります。
当然,交渉が成立すれば家賃を支払って借り続けるということも考えられますが,新たな土地の所有者が嫌だといえばそれまでです。
一方で,「賃貸借契約」であれば(対抗できる場合に限られますが),競売がなされても賃借権を主張することができるため,建物を壊して明け渡す必要はありません。
全くそのようなことを考えないで建物を建ててしまうと,後から大変なことになる可能性があるので注意しましょう。

タダほどこわいものはありません。

インドの若き実業家

2015.10.24 [ 神村 岡 ]

先日,21歳ながらインドで最も大きなホテルネットワークを経営する実業家のことを知りました。

彼はAgarwalと言います。日本語でいうとアガーワルでしょうか。

アガーワルが経営する会社は,ホテルのマネジメントを手がけています。
ホテルを所有するのではなく,他社所有のホテルをマネジメントするのです。

彼がこのビジネスに気づいたのは,彼が夜に家を閉め出され,仕方なく近くのホテルに宿泊したことがきっかけでした。

彼がそのときに泊まったホテルは,受付の人が寝ている,カーペットがやぶけている,バスルームでは漏水が発生しているというひどい状況でした。
それを見た彼は,がっかりするのではなく,これはビジネスチャンスだと思ったそうです。

つまり,快適とはいいがたいホテルが多いのであれば,良いサービス,施設を提供すればいいではないかという発想です。

彼はまだ21歳であって,彼の会社の中では最も若く,特別マネジメントの知識,能力があったわけではありません。
しかし,物事を見る目と柔軟な発想によってビジネスチャンスをものにしたのです。

すばらしいですね。

ひき逃げ事故で加害者が不明

2015.10.22 [ 小西 政広 ]

ひき逃げ事故で加害者が不明である場合や,強制保険であるはずの自賠責保険に加害者が加入していない場合に,基本的に自賠責保険と同じ基準,同じ限度額で,賠償金が支払われる手続があります。

政府の自動車損害賠償保障事業(自賠法71条)といわれるものです。

加害者が自賠責保険には加入しているけれども任意保険に加入していなかったというケースでは救済されるものではありませんが,加害者が不明だからと言って諦めてはいけないということですね。

交通事故でないその他の事件・事故などでは,加害者の素性が不明であれば,裁判を起こすことすらできないので,交通事故被害者には特に手厚い保障がなされているといえます。

9割は別人

2015.10.20 [ 齋藤 健太郎 ]

さて,なんのことでしょうか。

これはアメリカの無人攻撃機に殺害された人のことです。アメリカの軍の内部文書が公開されて,2012年5月から5ヶ月間に無人攻撃機が殺害した人の9割は,目標の人ではない別人だったそうです。

想田さんという映画監督の方が,その記事について,「通り魔殺人鬼と名前を変えた方がいい」とコメントしていて,不謹慎ながら吹き出してしまいました。
1人を殺害するために,9人の関係ない人を殺すというんですから,通り魔による無差別殺人に近いでしょう。

これまでにも,イラク戦争などでの誤爆が度々問題となってきましたが,つい最近も,国境なき医師団が働いているシリアの病院が爆撃されるという痛ましい事件もありました。病院があるということは事前に伝えてあり,空爆が開始された際にも連絡をしたようですが,結局爆撃は止まらなかったとか。
一定の目的を達成するためには,少しぐらいの犠牲はやむを得ないという発想が垣間見えます。

私が前々からはまっている「ウォーキング・デッド」というアメリカドラマもとうとうシーズン6を見始めています。
しかし,シーズン5あたりから,主人公のリックという男が「Mrアメリカ」とでもいうような感じになってきます。

リックは自分の家族,仲間を守るためなら,何でもやる。
仲間もみんな強くなっていく。
ゾンビだけでなく,自分達を危険に晒す可能性のある人は殺すことも厭わない。
襲ってくる可能性のある人間はやられる前にやる。
弱い人間は死んでも仕方ない。

もしかしたら,このドラマのテーマは,アメリカの自己批判にあるのではないかとすら思わされます。
いつ襲ってくるかわからないゾンビという敵を排除するためには,命がけで戦い続けなければならない。ルールや法なんてものは何も役に立たない。その結果,犠牲が出たとしても仕方ない。それが生きるということだ。

そこで思い出すのが,前にもブログで少し触れた「24」(トゥエンティーフォー)です。
これまたテロ防止のためには何でもやる凄腕のCIAエージェントの話です。

いやまてよ。実はアメリカはドラマを通して,国民をマインドコントロールしているのではないか。
やらなきゃやられる!犠牲はやむを得ない!

近いうちに,日本でも
某国からの「反日」抗争に対し,暴力的な同盟国の力を巧みに利用して乗り切ろうとするドラマ
や,
ゾンビにやられそうになる度に,見事な後方支援でゾンビに一切噛まれることなく戦い抜く市民のドラマ
などが流されるかもしれませんね。

iPhoneの画面割れ

2015.10.17 [ 神村 岡 ]

私は昨年からiPhoneを使っているのですが,先日胸ポケットから落としたときに,とうとう表面のガラスが割れてしまいました。

ひび割れはごく一部だけでしたので,そのままでも使える状態でしたが,割れた状態にしておくのは危ないですし,みっともないので修理してもらうことにしました。

アップルストアで修理してもらえるというので,直すなら正規店でと考えてショップに電話したところ,ネット経由の修理予約はかなり先まで埋まっているため,来店して当日枠で申し込んだ方が早いとのことでした。
そこで,開店して間もない時間をねらって直接ショップに行ってきました。

開店から20分後くらいに行ったところ(出遅れました),既に10数名先約がある状態で(iPhone6は割れすぎです),今受け付けた場合は11時15分に再度来店してもらえれば修理対応できるということでした(まさかの時間指定です)。

11時15分はちょうど予定が入っていましたので,仕方なく諦めました。
そこで,別の日にしようと思いましたが,午前中から昼頃まで予定が空いていてアップルの時間指定に対応することができそうな日がしばらくありません。

そこで,仕方なく割れたiPhoneでネット検索して非正規の修理店を探したところ,修理店がかなりの数存在することがわかり,最寄りの店に行ってすんなり直してもらいました。
安くはありませんでしたが,正規店で直すのとほとんど変わらない金額でした。

割れすぎるiPhoneによって,ひとつのビジネスが成立しているのだなと思いました。

手書きのカルテ

2015.10.14 [ 小西 政広 ]

医療訴訟や交通事故の事件を取り扱っていると,医師の書いたカルテを読解しなければならないことがあります。

最近はパソコン入力になっているところが多く,その場合には困難はないのですが,手書きだとかなりきついことがあります。

手書きのカルテは,基本的には翻訳業者に出して翻訳してもらうことにしていますが,翻訳業者でも読めないというものも多々あり,これはなかなか困ります。

そういえば,当事務所の齋藤から,「小西これ読める?」と聞かれて解読した後,「これ誰書いたんですか?」と聞くと「俺」といわれることがあります。これはそんなに困りません。

宅配便の再配達コスト

2015.10.13 [ 齋藤 健太郎 ]

先日,宅配便の20%が再配達されているというニュースを読みました。

最近はネットで買い物をする人が多いので,すごいコストがかかっているとか・・・そこで国土交通省が対策に乗り出すそうです。
時間指定をすればいいのでは?とも思うのですがニュースでは,時間指定してもほとんど再配達の割合は変わらないということです・・・何のための時間指定なのか。
まあ,家に家族が住んでいない一人暮らしの場合にはどうしても受け取れないこともありますよね。

昔,大学生の頃だったと思いますが,飲み会に行こうと友達を誘ったところ,「今日,宅急便が届くから帰らないといけないんだよな・・・」と言っていたのを思い出しました。私も,荷物がいつ来るかわからないから家に待機するということをしていた気がします。
たぶんその頃は今みたいに伝票が必ず入るようなシステムもなく,受け取らないと面倒なことになったのかもしれません。たしか家に電話が来たり,メモが入っていたような気がします。配達員の人の携帯電話にもかけられず,いちいち集荷センターのようなところに電話していました。

そういう意味では荷物が来るとわかっていても家に待機していなくて当然になったことが,再配達が生じる原因なのかもしれませんね。

弁護士の仕事でも,再連絡コストなるものが存在します。電話をしても電話中や不在の場合にはかけ直さなければなりません。かけ直してもらうこともありますが,私が不在だったり電話中だとまたかけなければなりません。
そこで,FAXやメールなどを使った方が実は連絡が取りやすくて良いということもままありますし,最近は,iPhoneを使っている方とは,iMessageでやり取りをしています。

近いうちに暗証番号付きの宅配便ボックスのようなものがどの家にも存在するようになるかもしれませんね。

ディーゼル不正

2015.10.09 [ 神村 岡 ]

先日,フォルクスワーゲンがディーゼル車の排ガス規制をクリアするために不正なソフトウェアを車に使っていたという,結構衝撃的なニュースが流れていました。

フォルクスワーゲンのディーゼル車は日本では最近発売されたようですから,いち早くフォルクスワーゲンのディーゼル車を購入してしまい,トラブルの渦中にいる方もいることでしょう。

日本の排ガス規制はアメリカに比べればかなり緩いようですが,おそらく,日本で発売されているディーゼル車にも同様の不正ソフトウェアが使われていたのではないでしょうか。

不正ソフトウェアを使っていた車は排ガス規制を満たしていないということになるでしょうから,修理が必要です。
この点については,リコールが予定されているとのことですから,無償で何とかしてもらえると思います。

ただし,修理を受けられればそれで良いというものではありません。
排ガス規制を満たすように修理すれば,その他の走行性能とか,燃費とかを犠牲にすることになります。
その分車の価値は下がりますから,補償してもらうべきでしょう。

フォルクスワーゲン側からの一定の補償の提示はあるかもしれませんが,それで納得できるかどうか。

納得できる提示でなければ,日本でも訴訟問題になるでしょう。

指紋認証システムは何のためにあるのか

2015.10.07 [ 小西 政広 ]

携帯電話を2年半ぶりに変えました。

いつのまにかいろいろかわっていて,通話料が全て無料のプランがあって月々5000円安くなるとか。

iPhone5から,iPhone6Sに変えたんですが,一番驚いたのは指紋認証ですかね。

ロックが指紋で解錠されるなんて。

しかも凄く早い。

指紋認証ってすごいよねって話をしていたら,妻が夫の寝ている隙に,指に当ててしまえば容易に解錠できるという技を聞かされました。

確かに。

暗証番号より楽なんですよね。それだと。

一緒に暮らす人に秘密を作るためのシステムではないんだと,知らされました。

でも落としたりしたときには確実に役立ちますよね。ね。

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