2016.09.28 [ 小西 政広 ]
大学生の頃,法律事務所でアルバイトをしていた時期があります。
その時期に,「記録に頁番号を振っといて」といわれたので,素早く全記録に頁番号を振りました。
ボールペンで
酷く怒られましたね。
今自分が扱っている記録で,「原本」か「写し(コピー)」かを問わずにボールペンで番号を振られたことを想像すると恐ろしい。
いろいろなケースがもちろんありますが,「原本」は,この世に一つしかありません。
何らかの文書を原本として裁判所に提出する場合には,その作成者を明示して提出します。
その作成者の意思の顕れとして,その文書の中身になっているのだ,ということを証明するためです。
その中に,誰か他の人間が付した消えない数字が振られているとなると,その数字の作成者は,まさにその数字を書いた人あるいは書かせた人になってしまいます。
私のミスの事例では,その後さほど問題にはならなかったかもしれませんが,法律事務所での仕事で特に注意しなければならないことの一つです。
同様に,我々弁護士でなくとも,重要そうな書面に何らかのメモ書きなどしないようにしてください。