2013.12.25 [ 神村 岡 ]

今日のニュースで,楽天のマー君のメジャー移籍を球団が認めることが発表されました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131225-00000022-asahi-spo

マー君のいちファンである私としては,メジャーでの活躍を見てみたかったところですので,うれしいニュースです。特に,これまでしばらくの間二転三転がありましたので,ようやくかという気持ちです。

ただ,球団にとっては苦渋の決断だったようです。

従来の制度であれば,移籍先の球団が選手を放出する球団に支払う移籍金は,マー君の場合100億円にものぼると予測されていました。
ところが,新たに合意された制度では移籍金の上限額が定められたため(約21億円),楽天はマー君を放出しても21億円程度しか得られないことになりました。単純に考えて,約80億円の損失です。
しかも,マー君を放出しようとしていた矢先の制度改変ですから,楽天がマー君の放出を渋るのも理解できます。

それでは,楽天が今日になって一転して移籍を認めた理由はどこにあるのでしょうか。

球団社長の会見では,マー君の球団への貢献が強調されています。マー君がいなければ今年の優勝はなかったでしょうし,観客の動員もかなり少なかったかもしれません。そのような多大な貢献をしたマー君の希望を尊重しようということです。

ただ,それだけではないような気がします。球団も一企業ですから,経済的な損得を考慮しないはずがありません。
楽天が重視したのは,親会社を含めた楽天に対するイメージだと思います。
マー君の放出を渋れば,楽天は選手を犠牲にして球団の経済的な利益を優先させたという目で見られ,特に,マー君のメジャー入りを待ち構えていた米国の国民からのイメージが低下することは目に見えています。
グローバル化を考えれば,マー君の移籍を認めた方が,実は経済的にもプラスになるということだろうと思います。