2014.05.09 [ 神村 岡 ]

先日、「ガイアの夜明け」というテレビ番組で、ホームセンターの差別化戦略が取り上げられていました。

1社目は、女性向けの品揃えを売りにしたホームセンターです。
ホームセンターというと、あまりオシャレなイメージはなく、基本的には男性客の方が多いと思います。
そのようなイメージを覆すように、オシャレな海外有名ブランドの商品を揃えるなど、女性をターゲットにした品揃えにしたところ、狙い通り女性の客が増え、客からの評判もよいということでした。

2社目は、規模が差別化になっているというパターンです。
売り場面積と品揃えが他社の追随を許さないほど充実しており、ここにくれば何でも見つかるという信頼を客から勝ち得ているようです。
また、独自の商品開発にも余念がなく、魅力的な商品を次々に発信しているようです。

3社目は、プロを対象にしたホームセンターです。
主に建設業などのプロを対象にした品揃え、サービスを提供し、プロの需要をしっかりつかんでいるようです。
また、プロの客は店のきれいさなどはあまり気にしないため、内装にお金をかけず、工場や他の商業施設を居抜きで購入(内装や建物に付属した設備などを残したまま購入すること)して最低限の改装を加えることで、設備投資を安く抑えるといった工夫もしているとのことでした。逆に、余分なところにお金をかけていないということでプロの客から好印象をもたれているようです。

いずれの企業も、ホームセンターが各種専門店(家電量販店、自動車用品店、スーパーなど)に値段では太刀打ちできず、ホームセンター業界全般の経営が苦しくなっている中で、何とか打開策を見いだそうとしています。

経営環境の変化に対応してどのような戦略をとるべきかということについて、一つの好例を示してくれていると思いました。