2014.11.28 [ 神村 岡 ]

消せるボールペンというものがあります。

日本では,2007年に初めて発売されたそうです。

 

一定の温度になると無色になるインクを使用していて,専用のゴムでこすると書いたものを消すことができます。

 

とても便利である反面,重要な文書に使用すると大変なことになります。

 

例えば,消せるボールペンを使用して金銭の借用書を1通だけ作成し,それを貸し主が保管している場合,後から借り入れ金額が勝手に書き直されて,増額されてしまうということにもなりかねません。

 

もっとも,弁護士が職務上書面を取り交わす場合,パソコンで作成した文書をプリントアウトして使用することが多いので,書き換えられるといったおそれはほとんどありません。

 

仮に重要な書類を手書きで作成する場合には,消せるボールペンで不正が行われないよう,必ず2部作成して割り印を押す,こちらで用意したボールペンで書くといった対応をする必要があるのではないでしょうか。