2015.03.15 [ 神村 岡 ]

マタハラとはマタニティーハラスメントのことで,妊娠・出産を機に嫌がらせをしたり,退職に追い込んだりすることを意味します。

妊娠・出産を機に降格や退職を迫られるというケースは少なくないのではないでしょうか。

男女雇用機会均等法や育児介護休業法は,妊娠・出産を理由として解雇や降格などの不利な取扱をすることを禁止しています。

しかし,実際には妊娠・出産を理由としていても,勤務成績や勤務態度の不良といった他の理由をつけて不利な処分をされてしまうということは多々あると思います。

そのような場合,妊娠・出産を理由とした降格や解雇であることを立証することはなかなか困難です。

しかし,先日,厚労省が全国の労働局宛の通達を出し,妊娠・出産に近接した時期における降格・解雇などの不利益な処分は,妊娠・出産を理由としたものとみなして原則違法と判断するという基準を示しました。

これによって,企業側が勤務成績不良等の名目でマタハラを行うことが抑止されるようになると思います。