2014.08.27 [ 小西 政広 ]
交通事故に遭われた方が,医師からそう言われたそうです。
しかし,手術をした関節は事故から2年たっても時折痛むし,痛みで目が覚めることもある,とのこと。
医師から「後遺症がない」といわれたものだから,そういうものなのかと思い,それを加害者の保険会社にそのまま伝え,後遺症がない前提で示談金の提案がされていました。その額約100万円。
その段階で,私にご相談されました。
病院からカルテを取り寄せると,後遺症の認定がされるかもしれないな,と思う記述がチラホラあり。
自賠責保険会社に直接,後遺障害の認定申請をすると,14等級中の12級の後遺障害が認定されました。
これにより,ご相談者の得られる賠償額は,当初提案額の何倍にもなります。
医師の見解と裁判実務とでは,「後遺症」の捉え方がやや異なるのかもしれません。
医師から「後遺症がない」と言われても,損害賠償の観点から見る後遺障害はあるという判断がでることもあるのです。