2009.11.10 [ 齋藤 健太郎 ]

弁護士という仕事は人を説得する仕事だと言っても過言ではないと思います。
あの手この手を使って、裁判所を説得し、依頼者を説得し、場合によっては相手方を説得することもあります。

しかし、実は説得するための土壌というか理解の前提を相手方が持っていない場合は少なくありません。
我々が思うよりも「常識」というのは皆が持っているものではないですし、少しでも苦しい状況に追い込まれれば人の考えというのは狂ってしまいます。

そういう意味では弁護士の仕事はかなり危うい仕事です。
裁判官がおかしければ勝てないということなのです。
だから我々の仕事はベストを尽くすとは言いますが、絶対勝てるとは言わないのです。

絶対勝てるという弁護士がいたら信用しないほうがよいでしょう。