2010.06.19 [ 齋藤 健太郎 ]

久しぶりに風邪を引きました。

私は、風邪を引くと「病気を抱えている人はいつもこのような状態なのだろうか」
「老後はこのような感じなのだろうか」などと考えてしまいます。

しかし、いつもはそんなことはすっかり忘れてしまいます。
健康な人間が、病気の人間のことを理解すること、また、若い人が、年老いた人のことを理解することはそう簡単ではありません。
理解するだけではなく、さらに共感するということはもっと大変なことだと思います。

話は変わりますが、弁護士のところに相談に来られる方々の話というのは、自分自身が経験したことのないことばかりです。私は、離婚をしたことも、交通事故の被害者になったこともありません。事件として扱ったことはあっても、自分で経験するというのは全くの別問題です。
そのような時に、求められるのは、相談者の置かれた状況を想像し、その立場に自分を置き換えて考えることだと思っています。

事件自体の処理は、共感しなくても出来るかもしれませんが、共感して初めて一生懸命頑張ろうという気持ちになれたり、依頼される方との良い関係を作れたりするのではないかと考えています。

風邪は、健康の素晴らしさとともに、共感することの大切さを思い出させてくれます。
でも、寝込んでいた分、仕事が遅れてしまいました。
この苦しい状況に、裁判所は共感してくれないことは間違いないので、必死に頑張るしかありません・・・。