2010.10.02 [ 齋藤 健太郎 ]

交通事故によって、脳に目に見えない形の障害を残される方々がいます。
その方々は、一見すると、あまり問題はなさそうなのですが、実際には、記憶障害が残ったり、人格が変わってしまったりという問題に直面しています。

交通事故の依頼ではなくても、依頼者の方と話していると、もしかしたら過去の事故の影響があるのではないかと思うことがたまにあります。弁護士としては、そのような方々を見落とさずに、適切に対処するということも求められていると思います。

そのような障害について、ご家族の方が十分に理解することが出来ず、結局、離婚などに至ってしまうケースもあります。交通事故の前には、全く問題がなかったのに、事故によって人生が狂ってしまうということがあるのです。

私は、そのような方々の人生自体を救うことは出来ませんが、せめて金銭的な賠償という形では、十分な補償を受けて頂きたいと考えています。
弁護士に出来ることはあまりに少ないな、といつも考えさせられます。