2014.03.18 [ 齋藤 健太郎 ]

刑事事件で接見に行くと,よく専門用語(隠語)を用いている被疑者,被告人がいます。たいていは,覚せい剤などで何度も逮捕されているとか,いわゆる893の関係の方が多いです。
ここで,「それなに?」なんて聞いたりすると,よくわかっていない弁護人だと思って舐められるので注意が必要です。

わかりやすいところでは,「ガサ」なんてありますよね。
捜索差押えのことです。ガサ入れなんていいますね。
パクられる(逮捕)とか,チャカ(拳銃)とか,マッポ(警察官)なんてのは知っている人も多いかもしれません。「マエがある」といわれれば前科者ですね。

たとえば,「弁当持ち」なんていわれてわかりますか?
これは執行猶予中のことをいいます。執行猶予中の場合に犯罪を犯すと,猶予されていた分も服役しなくてはならないので大変です。それを食べたらなくなってしまう弁当にたとえたとかたとえないとか・・・。
「チンコロ」はなんでしょう。
これはよく語源がわかりませんが,要するにチクリです。自分の刑を軽くするために,覚せい剤の売人の名前を出すなんてことはよくあります。
「おれ,弁当しょってるからおしまいですわ。あの野郎チンコロしやがって」なんて言われて,「え?弁当販売業をなさっているのですか?」なんて言ったら,「にーちゃんトーシロやな」と言われてもうおしまいです。

では,ポンプとか言われるものはなんでしょう?
これは,覚せい剤を使用するときに使う注射器のことですね。
たしかにポンプといわれればポンプ。
ガンジャ・・・これは大麻ですね。

全く知らなくてもいいお話でした。