2014.05.19 [ 齋藤 健太郎 ]

なにやら物騒な話に聞こえますが,これは札幌市北区で問題となっているあのガスボンベ事件とは全く関係ありません。

この○○○○には何が入るでしょうか?
ここに入るのは,実は「事業承継」です。

事業承継というのは,その名のとおり,事業をどのように引き継いでいくかという話なのですが,実はこれが恐ろしいものです。
なぜ時限爆弾なのかというと,そのまま放っておくとオーナー株主が亡くなったときに突然問題が勃発してしまうからです。

たとえば・・・
*株式の価値が高いが,オーナー株主には預金が多くない・・・多額な相続税が払えない。
*息子に事業を継がせようと思っていたのに,他の子供達にも株式が渡ってしまい,安定経営ができない。
などというのが典型例でしょう。

高い確率で爆発するのに,バクダンのチクタク音が誰にも聞こえていないことがあるというおそろしいものです。

しかし,バクダン処理は早めに時間をかけて行えばそんなに難しくないことが多いといえます(相当困難な案件もありますが)。
大切なのは,税理士・会計士と弁護士が必ずチームになって,十分に対策を練ることです。
事業承継をスムーズにするための法律もいくつもありますし,遺言による手当も有効なことがあります。株式については,生前に贈与するか,遺言により渡すかを早期に検討しておく必要があるでしょう。株式の価値を下げる努力も必要です。

早い時期に手を打たないでいると,知らないうちに,自分で火薬を火薬と知らないでどんどん詰め込んでいるなんてこともありますのでご注意を。