2014.11.18 [ 齋藤 健太郎 ]

本当に基本的なことなのですが,意外に理解されていないのが,会社の株主と取締役の関係です。

会社で一番偉いのは誰?と聞くと,おそらく社長と答える人が多いと思います。
でも,株主は会社の所有者です。一番偉いので,基本的に代表取締役である社長さんを解任することができます。株主の方が偉いのは当たり前のことです。

ただし,中小企業の場合には,オーナー社長といわれるように,社長が一人株主でもあることがほとんどです。
そのため,社長が一番偉いというのはそこまで間違いでもない場合が多いですね。
そのような会社の株主総会は正式にやろうとすると・・・全部一人芝居でやるということになります。

「では,開会します。議長は私がやりますね」
「本日の議題は取締役の選任ですね」
「決を採ります・・・はい全員賛成」
「閉会します」

ちなみに「社長」「専務」「常務」というのは法的には存在しない用語です。
法律上は,「取締役」「代表取締役」という地位があるだけです。
とはいえ,対外的には「社長」と言われている人が代表権を持っていて,会社経営の中心となるということになりますので,そういう意味では法的に無意味な用語ではありません。

私も,「所長」などと言われていますが,これもまああだ名のようなものです。