2015.02.02 [ 齋藤 健太郎 ]

最近,弁護士の横領事件などがよくニュースで流れるようになりました。
とても恥ずかしい話です。

私も相続事件や後見事件などを比較的多く扱っており,大きなお金を管理する仕事をしています。
お金を預かり,管理することは,弁護士にとっては日常的な業務です。
こういうニュースが増えると,お金を預けている人や親族に,私も心配されてしまうのではないかと不安になります・・・。
さん!大丈夫です!私は1円たりとも手を付けていません!
かえって嘘くさい・・・。
後にニュースでこのブログが引用されないことを祈ります。

さて,果たしてなぜこのようなことになってしまうのでしょうか。
横領なんかしても,補填できなければ後でバレることは確実ですし,その場合には弁護士として生きていけなくなります。
高飛びでもするなら別かもしれませんが,通常は横領することのリスクやデメリットの方が高いはずです。

一つの理由として経済的な困窮というのはあるでしょう。
弁護士とはいっても波のある商売ですから,苦しいときに手を出してしまうというのはあるかもしれません。
しかし,人の金です。死んでも手を付けないという覚悟でやらねばなりません。
お金を一時的に借りるということもできるはずです。

同じような理由ではありますが,病気というのもあると思います。
一時的に収入が無くなってしまう状況で,人件費や家賃などの固定費は必ずかかっていきます。
特にうつ病などになると思考がまとまらなくなり,冷静に考えられないこともあるでしょう。
後で取り返そうという思いから手を付けてしまうのかもしれません。
弁護士にも所得補償保険というものがあり,私も加入しています。
病気になって入院しても一定のお金が払われます。転ばぬ先の杖ということで準備はしておかねばなりません。

実はあるのではないかというのが,認知症です。
知らないうちに認知症が進行しており,もはやお金の区別を十分につけられないということもあるかもしれません。

あとは愛人がいて貢ぐとか・・・。

まあ,愛人も含め,今のところいずれの問題もありませんのでご安心ください。