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齋藤 健太郎弁護士ブログ

タダほどこわいものはない

2015.10.27 [ 齋藤 健太郎 ]

たまに親の土地に子どもが建物を建てるということがありますね。
親の余っている土地の上に建てることもありますし,二世帯住宅を建てるなんてこともあるでしょう。
良くあることですので,何の違和感もないかもしれません。

いうまでもありませんが,家を建てるときには,「人の土地の上に自分の建物を建てる権利(建て続ける権利)」というものがしっかりないといけません。
それがなければ,お金をかけて建物を建てても取り壊さなければならなくなります。

親子の場合には,タダで土地を貸すということも当たり前のようにありますし,基本的に建物を建ててしまえば,簡単に追い出すということもできないでしょう。
しかし,ここで気をつけなければならないことがあります。
毎月お金を払って土地を借りる「賃貸借契約」と,タダで使わせてもらう「使用貸借契約」(しようたいしゃくけいやく)とは,全く保護される度合いが違うということです。

たとえば親の土地が競売にかけられて誰か知らない人が競り落としたとしましょう。
そのときに,タダで借りるという「使用貸借契約」しかない場合には,なんと建物を壊して明け渡さなければならなくなります。
当然,交渉が成立すれば家賃を支払って借り続けるということも考えられますが,新たな土地の所有者が嫌だといえばそれまでです。
一方で,「賃貸借契約」であれば(対抗できる場合に限られますが),競売がなされても賃借権を主張することができるため,建物を壊して明け渡す必要はありません。
全くそのようなことを考えないで建物を建ててしまうと,後から大変なことになる可能性があるので注意しましょう。

タダほどこわいものはありません。

9割は別人

2015.10.20 [ 齋藤 健太郎 ]

さて,なんのことでしょうか。

これはアメリカの無人攻撃機に殺害された人のことです。アメリカの軍の内部文書が公開されて,2012年5月から5ヶ月間に無人攻撃機が殺害した人の9割は,目標の人ではない別人だったそうです。

想田さんという映画監督の方が,その記事について,「通り魔殺人鬼と名前を変えた方がいい」とコメントしていて,不謹慎ながら吹き出してしまいました。
1人を殺害するために,9人の関係ない人を殺すというんですから,通り魔による無差別殺人に近いでしょう。

これまでにも,イラク戦争などでの誤爆が度々問題となってきましたが,つい最近も,国境なき医師団が働いているシリアの病院が爆撃されるという痛ましい事件もありました。病院があるということは事前に伝えてあり,空爆が開始された際にも連絡をしたようですが,結局爆撃は止まらなかったとか。
一定の目的を達成するためには,少しぐらいの犠牲はやむを得ないという発想が垣間見えます。

私が前々からはまっている「ウォーキング・デッド」というアメリカドラマもとうとうシーズン6を見始めています。
しかし,シーズン5あたりから,主人公のリックという男が「Mrアメリカ」とでもいうような感じになってきます。

リックは自分の家族,仲間を守るためなら,何でもやる。
仲間もみんな強くなっていく。
ゾンビだけでなく,自分達を危険に晒す可能性のある人は殺すことも厭わない。
襲ってくる可能性のある人間はやられる前にやる。
弱い人間は死んでも仕方ない。

もしかしたら,このドラマのテーマは,アメリカの自己批判にあるのではないかとすら思わされます。
いつ襲ってくるかわからないゾンビという敵を排除するためには,命がけで戦い続けなければならない。ルールや法なんてものは何も役に立たない。その結果,犠牲が出たとしても仕方ない。それが生きるということだ。

そこで思い出すのが,前にもブログで少し触れた「24」(トゥエンティーフォー)です。
これまたテロ防止のためには何でもやる凄腕のCIAエージェントの話です。

いやまてよ。実はアメリカはドラマを通して,国民をマインドコントロールしているのではないか。
やらなきゃやられる!犠牲はやむを得ない!

近いうちに,日本でも
某国からの「反日」抗争に対し,暴力的な同盟国の力を巧みに利用して乗り切ろうとするドラマ
や,
ゾンビにやられそうになる度に,見事な後方支援でゾンビに一切噛まれることなく戦い抜く市民のドラマ
などが流されるかもしれませんね。

宅配便の再配達コスト

2015.10.13 [ 齋藤 健太郎 ]

先日,宅配便の20%が再配達されているというニュースを読みました。

最近はネットで買い物をする人が多いので,すごいコストがかかっているとか・・・そこで国土交通省が対策に乗り出すそうです。
時間指定をすればいいのでは?とも思うのですがニュースでは,時間指定してもほとんど再配達の割合は変わらないということです・・・何のための時間指定なのか。
まあ,家に家族が住んでいない一人暮らしの場合にはどうしても受け取れないこともありますよね。

昔,大学生の頃だったと思いますが,飲み会に行こうと友達を誘ったところ,「今日,宅急便が届くから帰らないといけないんだよな・・・」と言っていたのを思い出しました。私も,荷物がいつ来るかわからないから家に待機するということをしていた気がします。
たぶんその頃は今みたいに伝票が必ず入るようなシステムもなく,受け取らないと面倒なことになったのかもしれません。たしか家に電話が来たり,メモが入っていたような気がします。配達員の人の携帯電話にもかけられず,いちいち集荷センターのようなところに電話していました。

そういう意味では荷物が来るとわかっていても家に待機していなくて当然になったことが,再配達が生じる原因なのかもしれませんね。

弁護士の仕事でも,再連絡コストなるものが存在します。電話をしても電話中や不在の場合にはかけ直さなければなりません。かけ直してもらうこともありますが,私が不在だったり電話中だとまたかけなければなりません。
そこで,FAXやメールなどを使った方が実は連絡が取りやすくて良いということもままありますし,最近は,iPhoneを使っている方とは,iMessageでやり取りをしています。

近いうちに暗証番号付きの宅配便ボックスのようなものがどの家にも存在するようになるかもしれませんね。

ウソつかない。TPP絶対反対。ブレない。

2015.10.05 [ 齋藤 健太郎 ]

もはやギャグですが、そんなことを自民党は選挙で言ってたはずです。
別にいいですが、ウソついてブレて参加してるのですから説明と謝罪は不可欠ではないでしょうか。

言葉の持つ意味や発言の重さというのがあまりに軽視されてるように思います。
世界を規律してるのは言葉です。それを我々は法とかルールとして受け入れて尊重して生活をしています。
赤信号で停車しなければならないのも、人を殺すと罰されるのも言葉により規律されたルールがあるからです。
憲法を守るというのも同じことです。

あれ?
どこかにも同じようなことしてる人いましたよね。
政界引退するとかしないとか・・・。

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