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弁護士になって以来、医療事件、交通事故を多く扱ってきました。扱った案件は,非常に厳しい事件が多く、常に私を成長させてくれました。
これら事件には、共通することがあります。それは、いずれの事件においても、高い壁に立ち向かっていく姿勢、強い力に屈しない姿勢が重要だということです。
医療事件は難しいと言われます。それは、医療界の自らを守ろうとする体制との戦いであるからです。専門家集団である医師は、自らの仲間を守ろうとするため、簡単には意見書を書いてくれません。
また、交通事故も、保険会社という、資金力を背景に,利益を実現しようとする会社との戦いです。
依頼者の方が弁護士に求めるのは、依頼者の利益・権利を守るために、そのような強い力に立ち向かって行くことの出来る力ではないでしょうか。
そのためには,高い専門性、人脈、情報収集力がなければいけません。徹底的に勉強することに加えて、専門家から適切なアドバイスを受ける必要があります。
そして、事実について徹底的な調査を行う力と、どのような苦境であっても、何か活路を見出せないかと執拗に考え抜く力が必要です。
さらに、法廷での技術が求められます。証人に対して適切な尋問を行ってこそ、初めて事実が味方をしてくれます。
私が目指すのは、そのような高い壁を乗り越えるだけの力を持った弁護士です。
当然、弁護士としてのスキルだけでは不十分だとも考えています。医師は、命と身体を預かる仕事ですが、弁護士は、財産、名誉、人間としての尊厳という非常に大切なものを守る立場にあります。
弁護士に求められているのは、そのような苦境にある依頼者と共に感じ、歩んで行くという姿勢ではないでしょうか。依頼者の方のお気持ちに共感し、そのお考えを代弁していくということ、それが全ての基本であると考えています。
どの事件も求める通りの結果が出るとは限りません。そのような結果が出ないことは、弁護士にとって大変悔しいことであり、自らの力不足を痛感する瞬間です。一番良いのは、望まれる結果を出すことです。
しかし、良い結果が出ない場合であっても、共に歩んだこと、力の限りやり抜いたことをご理解頂き、「あなたに頼んで良かった」と言ってもらえる弁護士でありたいと思います。
当事務所と依頼者の方との出会いが、その方の誇りあるより良い人生に少しでも資することが出来るとすれば、何よりも嬉しいことだと思っています。