2009.11.01 [ 齋藤 健太郎 ]

 最近思うのは、一方的に被害を受けたはずなのに、新たに出費を余儀なくされたりすることが多いということです。

 特に感じるのは、中古車を含む中古物品の損害です。

 中古車は基本的には修理代金が損害となりますが、時価額がそれを下回る場合には、修理ではなく全損扱いとなり、中古車の事故時の価額を賠償することになります。

 それなりの年数を乗った中古車であれば、本当は、修理して乗りたいのに自分で支払わない限りは許されないという結果もありうるということになります。しかも、そういう車の場合には、車両保険も入っていないのが通常なので、かなり厳しい結果となります。

  損害賠償というのは、損害を受ける前の状態に戻してあげることを目的としているはずなので、修理をさせて欲しいといえばさせてあげるのが正しいようにも思 うのですが、法律的にはそうではありません。事故を契機として、得をするというならまだしも、修理をさせることは得をすることではないようにも思えます (新車相当のお金を払えというならそれはおかしいです)。
 被害を受けた人にとっては、本来、お金をもらっても仕方のないことばかりですので、お金でどうにかなることはお金でどうにかすべきではないかとも思うのですが。それは法律家としてはあってはならない感覚なのでしょうか・・・。