2017.03.22 [ 小西 政広 ]

確定申告の時期でしたね。

ところで,交通事故などの不法行為により休業を余儀なくされた場合に,個人事業主の休業による損害は,まずは確定申告書類から判断されます。

一応,確定申告書類については,税金の支払をより抑えようとする動機が働きうることから,休業損害の相談を受ける際,実際はもっと高いんだけど,という話をされることもあります。

そして,実際の資料があれば確定申告書類によらないで,休業損害を計算することも確かに理屈上はありえます。

ただ,実務上の実感として,裁判所に対して,「確定申告は低くしているけれど実際の収入はこれだけ多い」という主張はなかなか通りづらいです。

一つの局面での行動が他の局面に影響を与えることが意外と多いものだなと感じます。