2014.07.24 [ 神村 岡 ]

今日,少年数名が決闘罪で書類送検されたというニュースが流れていました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140724-00000037-mai-soci

決闘罪と聞いて,刑法にそんな罪があったかなと思いましたが,調べてみると,刑法ではなく「決闘罪に関する件」(通称)という法律に定められていました。

我々法律家はいろいろな法律を勉強して法律家になりましたが,使用頻度の低い法律は,全く読んだことも聞いたこともないということが多いです。

この決闘罪が定められた法律は,正にその使用頻度が低い法律に当たりますので,どこかで小耳に挟んだことはあったかもしれませんが,積極的に勉強したり覚えようとしたりしたことはありませんでした。少なくとも,法学部で使った教科書には載っていなかったと思います。

このように,法律家といえども知らない法律が無数にありますので,日々の仕事の中で,これまで接したことのない法律を読むこともあります。

しかし,法律の仕組みや解釈の方法は,どのような法律でも概ね同じです。そのため,法律家は,新しい法律に接するときでも,全くゼロからということではなく,これまでの経験を活かすことができるのです。また,新たなケースに直面した場合などには,このような法律があるかもしれないという勘も働かせることができます。

ですから,法律家が知らない法律が数多くあるからといって,それで直ちに問題が生じるわけではないのです。

その点はご安心下さい。