2015.07.04 [ 神村 岡 ]

埼玉県所沢市で,下の子供について育休をとったら,保育園に通っている2歳以下の上の子供がいれば退園させなければならないというルールが定められ,それによって実際に退園となった子の親達が市を提訴したというニュースがありました。

所沢市のホームページでも,そのルールがアナウンスされています。

子供にとって,保育園は生活の一部ですから,そこに通えなくなるというのは重大なことだと思います。

他方で,保育園が足りず待機児童が数多くいるという状況があるのであれば,必要な家庭が保育園を利用できるようにするためにはやむを得ない面があると思います。育休をとっている間は,子供の面倒を見ること自体はできるのですから,保育園に預けなければ生活費を稼いでいくことができないという方に譲るべきというのは,そのとおりかなと思います。

ただ,本来は,必要な保育園の数・定員を確保すべきであって,育休をとった場合に退園させるというのはできれば避けるべきでしょう。

この問題に関して,市長が,子供はお母さんと一緒にいたいはずだという発言をしたそうですが,それは価値観の押しつけであって,反発をうけても仕方ないでしょう。
待機児童解消のためのやむを得ない措置だというスタンスが一貫されていれば,展開は少し違っていたかもしれません。