2016.04.29 [ 神村 岡 ]

ドラマは見ていませんでしたが,先日,下町ロケットを小説で読みました。

主人公の会社は,序盤は資金繰りや特許訴訟で危機的な状況に陥るものの,その後は「下町ドリーム」を実現させていくという内容でした。
劇的な展開や社長の心の葛藤がとても面白かったです。

特許訴訟については見事な逆転劇でしたが,訴訟の終盤で,裁判官が,相手方企業が大量の証拠を提出して訴訟の遅延を図ったのを一蹴し,主人公の会社側の実質的勝訴となる和解を勧告するという一幕がありました。

とても気持ちのよい,素晴らしい訴訟指揮ですが,現実には裁判官も色々な方がいますので,このような素晴らしい訴訟指揮をする方ばかりではありません。
特許訴訟ではありませんが,私が担当した案件でも,裁判官が言うべきことを言ってくれていればより早期に解決できていたのにと思うものあります。
小説の中では,訴訟の遅延行為は相手方の会社にとって常套手段だったようですから,これまでの裁判官相手ではまかり通っていた策略が今回に限ってはだめだったということなのでしょう。

裁判官には数年毎に転勤がありますので,4月には裁判官が交代することもあります。
私が担当している案件でも,この春から担当裁判官が変わったものも何件かあります。

まずはお手並み拝見というところです。