2016.07.09 [ 神村 岡 ]

小西弁護士と同じく,プノンペンの法律事務所を訪問してきました。

行く前から知識としては分かっていたことですが,カンボジアではそう遠くない過去に国民の多くが亡くなる大虐殺があったこともあり,近隣の東南アジア諸国と比較してもまだまだ発展途上な印象を受けました。

首都プノンペンはさすがに活気があり,市街地もそれなりに広範囲にわたっていますが,それでも札幌よりもいくらか小さいくらいです。

ソフトの面では,近年日本や諸外国の支援により法律も整備されつつありますが,整備されたからといってすぐに同じように機能するというものでもないようです。
裁判手続にしても,いくら手続法を整備しても裁判官が公正でなければまともな手続にはなりえないわけですし,弁護士も欠かすことはできません。法律を活かすか否かは法律家の働きによるところが大きいのだなと改めて感じました。
法律家だけでなく,国民の意識というところももちろん大きいでしょう。

日本では間もなく参院選の投票日を迎えます。
今回の焦点は与党(改憲勢力)が参議院で3分の2を確保するかどうかというところでしょう。与党が3分の2を確保すれば,いよいよ憲法改正の国民投票に道が開けることになるからです。
選挙こそ国民が問われる最たるところだと思います。投票率が低迷して何となく結論が決まっていくということがないと良いのですが。