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齋藤健太郎弁護士 小西政広弁護士 神村 岡弁護士

糸魚川火災の法的責任

2016.12.24 [ 神村 岡 ]

新潟県の糸魚川で大規模な火災が発生しましたね。

消失した家屋は約150棟と言われていますから,甚大な被害です。
人的な被害が無かったことは不幸中の幸いでしょう。

火元は中華料理店で,鍋の空だきが原因とのことです。
そのようなちょっとしたミスがこれだけ大規模な被害を生むのですから,やはり火災は怖いですね。

火災の原因を作ってしまった店主の法的な責任については,失火責任法により,重過失があったか否かで判断されることになります。

重過失というのは故意に近いようなひどい過失とされていますので,責任が認められるハードルは高いのですが,過去には火に掛けた油の入った鍋を放置して火災になった事例で重過失ありと判断された事例もありますので,今回の件も重過失ありと判断される可能性はあります。

店主がどれくらいの間コンロから離れたのか,鍋の中に何がどれくらい入っていたのかといった点は判断要素になると思います。仕事として火を扱っていますから,その点で一般の方よりは重過失が認められやすいでしょう。

重過失が肯定された場合,店主が全ての損害を賠償する能力があるとはとても思えませんが,個人責任賠償保険に加入していた場合,保険金が支払われる可能性があります(個人責任賠償保険では重過失でも支払われる場合があります)。
重過失が否定された場合,延焼で被害を受けた方は,火災保険に入っていなければ補償を受けられないことになります。
やはり,火災保険は必ず入っておくべき保険です。


年内には

2016.12.23 [ 神村 岡 ]

11月末頃から風邪を引いていますが,年内にはなんとか治したいと思っています。

風邪を治すにはどうすべきなのか,改めて整理してみると,①十分に睡眠をとる,②十分に水分と栄養をとる,③暖かくする,③酒を飲まないといったところでしょうか。
それに薬も飲めば万全でしょう。

薬はそこそこ飲んでいるのですが,睡眠を十分にとるということと,酒を飲まないということを徹底していませんでした。

日頃から睡眠が不足していることが多く,かぜを引いてからもその点は何も変わっていませんでした。
まずは睡眠時間を確保したいところですが,今日(12月22日)の大雪のせいで除雪に時間をとられ,明日は子どもの送迎で早起きしなければならず,絶望的な状況です。

酒も,忘年会シーズンですので定期的に飲んでいました。セーブはしていたのですが。
飲んでも大丈夫だろうと考えていましたが,ここまで治りが悪いと見直さざるを得ません。

ともあれ,対策ははっきりしているので実行あるのみです。

ASKA釈放ですって

2016.12.19 [ 齋藤 健太郎 ]

タイムリーなニュース。

ASKAが不起訴処分で釈放とのことです。
当初から否認はしていましたので,「そうか,やはり物証に乏しかったのか」という程度に思って読みましたが,読み進めていくうちに・・・
え?
あらかじめ用意していたお茶を入れたと供述しているから,本人の尿と立証できない!?

ということは,
ASKAさんは,あらかじめ覚せい剤を入れたお茶を用意して,トイレかどこかに置いていたか,服の中に隠すなどして,それを瞬時に出して入れたということですよね。
それは覚せい剤を所持していたことの立証そのものではないかと思うのですが。

検察官は,無罪を取られるのを非常に嫌がります。
一方で,厳しい事件でも裁判官が助けてくれるという見込みのもと,起訴する事件も多数あります。
果たしてこの事件はどちらなのでしょうか。

被告人の弁解を簡単に不合理であるとして排斥する裁判官の発想からすれば,尿ではないと言っているものの,お茶を入れたというのは不自然な供述であるとして簡単に排斥されそうだし,何であれ覚せい剤の成分が液体中にあるのだから,それが物証にもなるのではないでしょうか。

いずれにせよ,この弁解はしばらく流行りそうですね。
そしてこれからは警察官が被疑者が尿を出すときに,本当に尿道から尿が出ているかを目視するのではないでしょうか。

そもそも,検査の際に全量消費してしまうということが誤りなのです。
十分な量の尿を取って,一部検査して,残りを再度検査できるようにしておくという基本的な姿勢がないから,こういう失敗を生むのではないでしょうか。

しばらくこの件ではいろいろな意見が飛び交いそうですね。

預金は遺産分割の対象!

2016.12.19 [ 齋藤 健太郎 ]

とうとう最高裁判例が出ました。

これまで,預金については,被相続人(遺産を持っていた人)が亡くなるのと同時に,相続人に当然に承継されるという理解がなされてきました。
そのため,預金だけは別ということで,他の相続人と協議がまとまらなくても銀行などに訴えを提起し,払戻を受けるという方法がありました。
本日の最高裁判例では,預金も遺産分割の対象となることになりました。

さて,この最高裁判例の事件については,相続人のうちの一人のみが生前贈与を受けていても,預金は法定相続分どおりに分けられることになり,調整がなされないという問題があったようです。
たしかにこのような事案では不公平がまかり通ることになりますので,生前贈与が「特別受益」といえる場合には,調整を図ることができるようにするのは正しいことのように思います。
しかも,これまで,実は「預金」は遺産分割の対象とならないのに,「現金」は遺産分割の対象となるという何ともおかしな話しでしたので,理論的にも一貫すると思われます。

しかし・・・
実際には預金だけでも,遺産分割協議がなければ(相続人全員が何らかの書類に署名・押印しなければ),銀行もゆうちょ銀行も預金の払い戻しには応じていませんでした。そのため,預金の払い戻しを受けるためだけに裁判を起こさねばならないため,話し合いで解決することの方が多く,必ずしも裁判という手段を取ることは多くありませんでした。
また,不動産などの他の財産がある場合には,いずれにせよ預金も含めて話し合いをしなければまとまらないので,現実には多くの事案で預金だけ分けるということにはなりません。
その意味では,実務に与える影響がすごく大きいというわけでもないというのが個人的な感想です。

まだ詳細な理由は手に入っていませんが,一度熟読してみたいと思います。
私としては,なぜ預金(債権)が当然分割という理論が生まれて,変更されるに至ったのか・・・。
そして,預金債権以外の債権についてはどうなのか?その射程も気になるところです。

司法修習生の給費制が部分的に復活する?!

2016.12.19 [ 小西 政広 ]

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161218-00050141-yom-soci

いくらなのかは不明ですが,一部復活する方向にいくようです。

司法修習生には修習専念義務が課せられ,一部の業務を除いて,アルバイトなどは許されていません。

それにも拘わらず,何の手当もしないという期間があったわけですね。

若干アルバイトをする程度の手当支給となるのでしょうか。

アルバイト禁止で手当もなしというのは,確実におかしいと思います。

被告人は・・・おっと,被告人を・・・

2016.12.19 [ 齋藤 健太郎 ]

今日は,FIFAクラブ・ワールドカップで,レアルマドリードと鹿島アントラーズが対決しましたね。

私は最近はサッカー熱も冷めてあまり観ないのですが,たまたま横目に見ていたところ,また審判の疑惑のシーンが出ました・・・。

ニュースにもなっていましたが,審判が,レアルの選手のファウルに対して,イエローカードを出すような素振り(胸ポケットに手を入れようとした)をしたのですが,なぜか最終的にはカードを出さなかったのです。

たしかにカードを出すまでは決定していないわけですし,それまで悩んでもいいといえばいいので,最終的に出さなかったからダメというわけではありません。
でも,勘ぐってしまうのは,実はこのレアルの選手はすでにイエローカードをもらっていて,次出てしまうと退場だったのですが,そのことを一瞬忘れていたのではないかということです。

そうだとすれば,何だか納得いきませんよね。
少なくとも,この審判は,レアルの選手の行為がイエローカードを出すに値する行為だと判断をしたことは間違いないと思います。
そうであれば,試合的に退場は面白くないとか,レアルがこれで負けたら何言われるか分からなくてコワイとか,日本にあんまり勝って欲しくないとかいろいろなことを考えたのかもしれませんが,どんな理由であっても納得はいきません。

悩んでいたとしても,悩むのは頭の中だけにして欲しいですね。

さて,タイトルに戻りますが,実は,刑事裁判では,判決の最初の言葉だけで,無罪か有罪かわかってしまいます。
「被告人を」と始まれば有罪,「被告人は」で始まれば無罪です。
なので「は」の時点でガッツポーズが出てしまうわけです・・・言い間違えられるとがっくりするかもしれません。

民事事件でも同じようなことがあります。
「原告の」で始まれば,原告は負け。
「被告は」で始まれば,原告の勝ち(一部かもしれませんが)。

そんなことを知っていても皆さんには何の役にも経ちませんね。

岩見沢拘置支所

2016.12.17 [ 神村 岡 ]

刑事事件で起訴された被告人が勾留される施設を拘置支所といい,北海道内にも何カ所か設置されています。

この内,岩見沢拘置支所という施設は,その名前に反して岩見沢市にはなく,なんと月形町にあります。月形刑務所の中に併設されているのです。

以前は,岩見沢拘置支所はちゃんと岩見沢にあったのですが,数年前に移転されたのです。

岩見沢と月形では,札幌からの直線距離はさほど変わりませんが,行き易さに格段の差があります。

岩見沢の場合は高速道路も使えますし,岩見沢市内にあった岩見沢拘置支所は札幌駅から特急一本で行ける岩見沢駅から歩ける距離にありました。
それに対して,月形は高速道路からは離れているので下道を通っていくことになりますし,電車で行こうとすると鈍行電車を乗り換えて行くことになり,便数もかなり限られています。また,現在の岩見沢拘置支所は駅からも離れたところにあります。

その結果,接見に行く場合には相当骨が折れるのです。
しかも,面会できる時間は限られていて,平日の8時半から16時までです。

予算の関係で移転は仕方なかったのかもしれませんが,せめて土日の接見を可能にして欲しいものです。

日弁連の提案による婚姻費用・養育費算定

2016.12.14 [ 小西 政広 ]

http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/opinion/report/data/2016/opinion_161115_3.pdf


今年の11月15日に提言が出されました。

これまで使用されていた裁判所作成の婚姻費用養育費算定表では少なすぎるというものです。

日弁連の算定表によれば,概ねこれまでの表よりも月額で10万円程度増額になっています。

今後はこの新しい算定表が基準として取って代わっていくのでしょうか。

婚姻費用とは,養育費+婚姻中の配偶者への生活費となりますが,これまでの算定表上,特に養育費については,別居に至った経緯や,別居に至る責任の所在,子を引き取ることになった経緯などについては考慮されていませんでした。

しかし養育費の額がそれ自体高額化するのであれば,このようなことも個別具体的に考慮すべきということになるかもしれませんね。

今後の実務の動向に注目です。

フェイクニュース

2016.12.13 [ 齋藤 健太郎 ]

アメリカでは,最近,フェイクニュースというのが問題とされています。
要するに,嘘ニュースです。
特に大統領選挙期間中は,様々なデマが流れて,それを信じた人も多かったようです。
日本では,虚構新聞というウケるサイトがありますが,そのサイトは最初からウソだと思って読むのでただ面白いだけですが,問題となっているのはいかにも本当のことようにサイトを作ってそれを流すというものです。

ネット社会になってから,新聞の情報など,古典的なメディアの情報が相対化されて,その情報ソースとしての価値は落ちたように思います。
一方で,記事の信用性については,ネットの場合だと自分達でしっかりと吟味しなければなりませんが,これには一定のセンスと努力が必要なように思います。
そういう意味では,古典的メディアが高い選別能力を発揮することは意味があるのかもしれません。

私の世代は,途中からネットで情報を得るようになったのですが,私より後の世代は,みんなネットで情報を入れるのが当たり前という時代になっているのかもしれません。
どの情報が信頼に値して,どの情報が疑わしいのか。
それをどのように検証するのか。
そんな教育が不可欠ですよね。

人間は,自分に都合の悪い情報は流さないものです。
業界の圧力や,裏の事情によって,本来明るみに出るべきものが出ないこともままあります。
逆に,都合の良い情報を積極的に流すということも平気で行われています。
特にコワイのは,科学者がそれに力を貸すことがあることではないでしょうか。
都合の良い事実を並べて科学的考察を行ったフリをすれば,一定のインパクトはありますからね。
福島の小児における甲状腺癌の問題なども,正確な情報に基づいた公正な議論が本当になされているのでしょうか。

ちなみに私はウソをつくのが苦手なので,ウソはつかないというのが基本姿勢です。
気が弱くて,妻に今日飲み会だということすら怖くて言えないというレベルです。
早く言えばいいのになぜか怖くて言えず,かえって怒られるなんてことを日々繰り返しています。

さて↑はフェイクでしょうか??それとも真実でしょうか??

ハンナという謎の映画みました

2016.12.13 [ 齋藤 健太郎 ]

なんとなく観てみた映画ですが,ようわからん映画でした。

とにかくDNA操作されて生まれて来たハンナが強いということはわかったのですが,ハンナは逃げてばっかりだし,全体的にストーリーが謎すぎます。
ラストも何も残らない。
テンポは良くて,ケイトブランシェットがいい味出していましたが,それでも評価低し。

私は,ラーメンと映画はあんまり不満いうことないんですが・・・たまにこんなことがおきますね。

観てて思ったのは,それに比べて最近のアメリカの連続ドラマのレベルの高さが半端ないということです。
エピソードの一つ一つがいままでの映画レベルじゃないかと思います。
そのせいか,あんまり映画を観ることがなくなってしまいました。

東映が,昔,スパイダーマンを放映していたの知っていましたか?
最近YouTubeで観たら,特撮ぶりがすごくて笑いました。
スパイダーマンが戦隊ロボみたいの操縦して戦うというのは予想外でしたね。

是非観てみて下さい。
スパイダーマンの方を・・・・。

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