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齋藤健太郎弁護士 小西政広弁護士 神村 岡弁護士

事故による精神的苦痛を評価する基準

2015.06.02 [ 小西 政広 ]

交通事故によって怪我をして,それによって精神的苦痛を蒙ったということについては,加害者に慰謝料を請求することができます。

この慰謝料は,現在の実務上,基本的には,入院をどのくらいの期間したか,通院をどのくらいの期間したか,によって定められます。

諸外国では慰謝料の基準などないという国もあるようです。

このように基準が定められると,同じような怪我の人に対しては,同じ程度の金額を算定することができ,裁判所が,個々のケース間で公平に振る舞えるという利点があります。

しかし,実際にどの程度怪我が重たかったか,などの,入通院期間以外の事由がなかなか考慮されづらいという側面があります。

どれだけ怪我が重くても,仕事が忙しくてなかなか通院できないといった状況だと,慰謝料が極めて軽く見積もられてしまうおそれが高くなります。

本来,「怪我をした」ことに対する精神的苦痛のはずなのに,裁判の場では,「通院の苦労」に対する精神的苦痛であるかのような主張をされることがあり,基準を入通院期間で定めてしまった弊害が現れていると感じます。

怪我が重いのに特に通院期間が短くなったり通院回数が少ないというケースについては,弁護士の腕の見せ所でもあるといえるでしょう。

カキが開かないこともあるよ

2015.06.01 [ 齋藤 健太郎 ]

最近は車のカギも進歩していて電子キーが普及してきました。

しかも賢くて鍵が車の中に入ってたら閉まらないとかトランクに入れても開くとかいろいろ考えてくれてます。

だから安心して普通にトランクに入れたまま閉じたら開かなくなりました。
しかもニセコで。
JAFに付き合いで入ってて良かったです。
それから2時間半ニセコで待ちぼうけ。

いやー
まさかの展開でした。
噴火したり地震が起きることに比べたら屁みたいなもんですが人生何があるかわからんですね。

君が代斉唱!

2015.06.01 [ 齋藤 健太郎 ]

最近,公務員である教員が起立して君が代の斉唱をしなかったため再雇用されなった事案について判決があり,地裁判決は,損害賠償を認めました。

あんまり裁判のことを長く書くのは好きじゃないので手短に。

この判決自体は極めて妥当だと思いますが,フェイスブックを見ていると以下のような意見がありました。
「民間企業なら言うこと聞いてお金もらうのはあたりまえ。指示にしたがわないで金もらえるなんて公務員うらやましー。
嫌ならやめて新しい教育をすればいい」
みたいな感じです。

君が代がどうだとか,日の丸がどうだとかそういうことを理由にして,人間を不利益に扱うということ自体がおかしいのではありませんか。
そういう感覚がないということに驚きます。
雇われる側は,何でも言うことを聞かなきゃいけないなんて発想もどうかしています。

でも,一番問題なのは,このような国とか民族なんていう妄想にはとても強い力があって,抗うことが難しいということなんでしょう。
この大きなエネルギーがこの国を二つに分けているような感覚に最近襲われます。

枕営業と不貞行為

2015.05.30 [ 神村 岡 ]

先日,枕営業をしたクラブのママに対する,男性の妻からの損害賠償請求が棄却された判決があったというニュースが流れていました。

なかなか衝撃的な判決で,だからこそニュースになったのでしょう。

不貞行為は離婚原因にもなっていて,不貞行為があれば基本的には離婚が認められ,離婚が認められる場合には不貞相手に対する慰謝料請求も認められます。

それでは不貞行為とは何なのでしょうか。

冒頭の判決は,枕営業を売春と同視し,「何ら結婚生活の平穏を害するものではな」いとして,妻からの損害賠償請求を棄却しました。

しかし,判例では,不貞行為の意義について,「配偶者ある者が,自由な意思にもとづいて,配偶者以外の者と性的関係を結ぶこと」をいうと判断されています。

この基準によれば,売春であろうとホステスとの性交渉であろうと,やはり不貞行為に該当することになります。

もっとも,民法上,不貞行為等の離婚事由があっても,「一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるとき」には,夫婦の一方からの離婚請求は認められないこととなっています。

ですから,ホステスと性的関係を持っても,回数などの事情を考慮すれば離婚までは認められないという結論はあり得ます。

しかし,慰謝料についてはどうでしょうか。
配偶者が自分以外の異性と性的関係をもった場合に,そのことについての慰謝料が認められないというのは少し常識的な感覚から離れているような気がします。

まして,冒頭の判決の事案では優良顧客とクラブのママとの性的関係であって,継続的に関係をもっているのです。

判決の内容からすると,商売が絡んだら一切慰謝料を認めないという基準で裁判官が考えているように思えます。それは少し行き過ぎでしょう。

早く返せば利息は払わなくてもよいのか

2015.05.27 [ 小西 政広 ]

住宅ローンの繰り上げ返済ってありますね。

銀行としては,35年なら35年分の利息を期待していてもおかしくないのですが,早く住宅ローンを返せば,その分利息も安くなります。

しかし,本当は,このような扱いは原則ではありません。

民法136条第2項には,

期限の利益は,放棄することができる。ただし,これによって相手方の利益を害することはできない。

と規定されています。

期限の利益とは,支払をすぐにしなくてもよい,という利益です。一気に住宅ローン全部返せと言われると困りますよね。だからすぐに支払わなくてもよいというのは,借り手にとって利益です。

借り手は,これをいつでも放棄できます。ただし,相手方の利益を害することはできない。
つまり,支払をすぐにしなくてよい間にもらえるはずの利息を支払わない,ということはできない,と定められています。

ですから,契約書に,「繰り上げ返済された金額に対しては,その後は利息がかかりません」という条項が入っていなければ,早く返しても利息を全部請求されてしまいます。

住宅ローン以外の金銭の貸し借りにも当然同じ事がいえますので,注意してみて下さい。

5km全力

2015.05.26 [ 齋藤 健太郎 ]

さて,お待ちかねのマラソンネタです。

皆さんは5kmをどのくらいの速度で走れますか。
そもそも5kmを全力で走ったことはあるでしょうか。

私は,最近,小出監督(あのQちゃんと有森を育てた)の本を読み,トレーニングをしているのですが,その中のメニューの一つに5kmタイムトライアルというものがあります。

何しろ,小出監督のメニューを見ていると簡単にフルマラソンを走れそうな気分になり,やる気が出まくるわけですが,実際にやってみると,この5km走というのがやたら辛い・・・。
毎日のように走っていると,5kmぐらいはさほどの距離じゃないという感覚になっていくのですが,これが早く走るということになると一気に辛さが増すのです。
イメージしているのと実際にやるのとは大違いです。

でも,年齢とともに,これまでの経験によって次第に力を入れなくても出来ることは出来るようになり,新たなことを苦しい思いをしてやるということがなくなっていきます。もっと若い頃は,能力を上げようと努力をして苦しい思いをしていたのに,次第に惰性で生きるようになります。それが悪いとは思いませんが,それだと出来ることは出来るが,出来ないことは出来ないままです。自分の能力をより高め続けるという思いは大切なのだなと痛感しました。

土曜日の朝から,ゼーゼーハーハーといって,公道を倒れそうになりながら走っていると,極めて怪しいおじさんです。自分は一体何のためにこんなに苦しい思いをしているのだろうか・・・ああ今すぐやめたい,でもあと少しなどと考えながら走っています。
苦しいのがたまらなく嬉しいというマゾ的性格が大切なようです。

後遺障害判定機

2015.05.26 [ 齋藤 健太郎 ]

交通事故によりむち打ちの被害に遭った方のうち,長い間痛みに悩まされる方がいらっしゃいます。
特に,その痛みが取れないということになると,基本的には後遺障害の認定申請を自賠責に行うことになりますが,認定を取れるかどうかという基準がいつもはっきりしません。
通院日数・期間や症状の程度・性質,医師の見解などを総合して判断することになると思われますが,一度これを数値化してデータベース化してみたらどうなるでしょうか。
それを突き詰めていくと,いわば後遺障害判定機のようなものに判断を委ねることすら考えられます。

しかし,その判定基準を単純にしてしまうと,たとえば通院日数が何日以上だと後遺障害になる・・・というように最初から認定を狙う手法も出てきかねませんし,そもそもそこまでシンプルには判定できないと思われます。逆に,その判定を複雑なものにすれば,結局,結果の読めないものとなりますので,少なくとも予測可能性を担保することはできないでしょう。

むち打ちというのは,自覚症状という魔物を扱うため,常に問題を難しくします。
実際には自覚症状とはいっても,組織の挫滅や損傷,それに伴う交感神経への影響など,必ず医学的な理由が存在しているのですが,客観的に判断することが容易ではありません。今後,新たな画像診断等により,何らかの方法でむち打ちの判定を客観的にすることができれば,多くの争いは解決してきます。
そして弁護士の仕事が減ることになるでしょう・・・。

ストレスチェック

2015.05.23 [ 神村 岡 ]

今年の12月から,従業員にストレスチェックを受けさせることが事業者の義務になります。

当面は,従業員50名以下の事業者に関しては努力義務とのことですが,このような制度が設けられた背景には,様々な要因で心の病を抱えてしまう労働者が多いということがあるでしょう。

ストレスチェックは,ストレスの度合いを判断しうるような調査表を用いて行われ,主に産業医が担当することが想定されているようです。また,実施義務を年に1回とすることが予定されているようですから,健康診断と合わせて行われることになるでしょうか。

調査表には,標準的な調査表として国が推奨するものがあります(職業性ストレス簡易調査表)。

従業員が記入した調査表は事業者は見ることはなく,ストレスチェックの実施者に提出され,その結果によっては,医師による面談が必要と判断されることになります。その場合,従業員から医師との面談の申し出があれば,事業者は面談を受けさせなければなりません。

ストレスチェックが上手く機能すれば,従業員が心の病を抱えるのを未然に防ぐことができるほか,事業所の労働環境についても必要に応じて見直すきっかけとなるでしょう。

化学薬品こわい

2015.05.19 [ 齋藤 健太郎 ]

突然,化学薬品が怖くなりました。

というのも,二度ノーベル賞を受賞した科学者が話す古い動画で,アメリカで癌が増えた原因が,水道に入れられたフッ素にあると述べていたのを見たからです。統計的に,フッ素が入っている州とそうではない州では明らかに癌の発生率が違うというのです。

そうなると怖くなるのは・・・そう歯磨き粉です。
小さい頃からずっと使い続けている歯磨き粉ですが,考えてみると虫歯菌をやっつけるためにある程度の毒性がある薬品を使用していてもおかしくありません。そしてほぼ全ての歯磨き粉にフッ素が入っています。
口の中に入れて吸収したり飲み込んだりするものにフッ素を使っているというのはよく考えたら危険なのではないか。
そう思ったらいてもたってもいられません。
子供の頃からウータンなどという学研の環境雑誌を読んでいた私は大変その手の話題に影響を受けやすいのです。

とりあえずフッ素入りの歯磨き粉は今後使わないことにしました。
何もつけないで磨いています。スッキリしません。
天然素材のものを購入予定です。

それ以外に最近あまり摂取しなくなったものとして,人工甘味料,味の素などの調味料,ペットボトルのお茶などもあります。
化学薬品を摂取しないで生活することは非常に難しい時代になっていますが,少し抗ってみたいと思います。
別に長生きしたいわけでもありません。たぶん神経質で面倒な男なんだと思います。
よく言われるのが,こういう人間に限って早く死ぬだとか,早く死ねだとかですが,ほっといてください。

対決型政治の限界?

2015.05.19 [ 齋藤 健太郎 ]

大阪都構想の結論が出ましたね。

結論からいうと非常に皮肉な結果となりました。
「民主主義」を唱えていたものが民主主義に負けた。
ということです。

橋本市長の政治手法はまさに対決型政治というもので,敵を作って戦っていくというものです。
そして,いかにも悪人達が沢山いる,誰かが既得権益を貪っている,という構図のなか,市民が立ち上がるんだ!という形に持って行こうとしました。

しかし,大阪都構想は最終的にメリットがよくわからんという結論に落ち着いたのだと思います。
敵はなんとなく作り出せたものの,結局,それでどう変わるの?という結論が具体的ではなく,よくわからなかった。
何より,国家的な問題を大阪市の自殺という形で解決しようという構想自体に無理があったのかもしれません。

でも,対決型手法の恐ろしさは,ここまで僅差に迫ったことに現れています。
そして何より橋本市長の支持者が,辞め方が「かっこいい」「潔い」などと表していまだに支援しようとしています。
おそらく大阪市が財政破綻したら,その時期や理由を問わず,住民投票のせいだという話になるのでしょう。

自分の見せ方としては非常に参考になりますね。
わかっていてもできないというのが一般人ですが。

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